正論とはなんだ

どんな時でも正論を語り、まるで正論の申し子のように振る舞う人がいます。たまに見掛けます。
例えば「ギャンブルは良くない、人生が破滅する」とか、「原発は悪だ、今すぐ止めよう」とか。

もちろん、ギャンブルはお金と時間の浪費であるし、原発がまたメルトダウンを起こしたら日本は大変な事になります。それは分かります。

ただ、事の正誤と、問題の在処というのは時として全く別な事もあるのです。
さきほどの例をもう少し詳しく書きます。

まずはギャンブル。
ギャンブル、特にパチンコやパチスロは、その借金が原因となって自殺に至ったり、駐車場に置き去りにされた子供が亡くなったりと、しばしば社会問題として扱われたりもします。

さらに問題なのはこの換金方法です。
通常、パチンコやパチスロは出玉や出したコインをそのお店で数えてもらい、その玉数や枚数に応じて金が入った景品に交換します。その景品を持って最寄りの買取所に行き、景品を買い取ってもらいお金を手にする仕組みです。
このような手段をとる事により、パチンコもパチスロも合法な遊戯として存在しています。

合法とは言え、法的には非常にグレーな部分もあり、警察も何故許しているのかという疑問も残るところではあります。まぁ、この辺は気になった方がググって下されば、その辺のお金の流れも見えてくるかと思います。

つまり、普通に営業しようと思った時に、このパチンコ・パチスロ業界というのは総じて違法になってくるわけです。そこを突いて、元2ちゃんの管理人であるひろゆき氏などは、違法な遊戯にお金をつぎ込んで、勝った負けた、さらに他にも楽しい事があるのに時間を浪費して、バカなんじゃないの?と言っている動画がYouTubeにありますので興味のある方はご覧になって下さい。

このひろゆき氏の言っている事というのは、ぐぅの音も出ないほどの正論と言って良いでしょう。どんな言い訳をしたところで、ギャンブルへの金と時間の浪費を正当化する事は難しいです。

しかし、その浪費をどうやって解決するかとなると話は複雑になってきます。

本当の問題は、これらが違法かどうかよりも、何故その人達が、ひろゆき氏の論を借りるならば、このバカな人たちがギャンブルで浪費を続けるかという事です。
その解決には、パチンコ・パチスロは違法である、というのはなんの説得力も持ちません。


次に原発の問題です。

一昨年の3.11以降、世間では反原発デモや節電など、改めて原発や電気に対して考え直すような行動が各地で行われました。
現在はどうなっているかというのは、今回のテーマとはずれるので置いておきます。

原発はとても危険なものです。一度、不慮の事故で壊れるとその被害は甚大で、場合によっては日本国内のみならず、世界的な被害を出してしまうおそれもあります。

この原発を「今すぐ止めよう」とか「すぐに自然エネルギーに代えよう」と唱える人たちがいます。

原発は危険なものだし、今すぐ止めて欲しいとは思います。実際に、今動いている原発は大飯の二機だけでしたか。これは正論です。
しかし、問題はこれほど簡単ではありません。

まず、原発廃炉にする為には何十年という月日が掛かります。そして廃炉にしたところで、その原発で出たゴミはどうやって処分しましょうか。
もちろん、僕は原発推進派ではないですし、この期に及んで原発の開発や建設を押し進めようと言う人たちの気が知れません。でも、もう一度何かがあってからでは遅いという事を考えると、もうそろそろ止めておこうぜ、と思わずにはいられません。

また、電気代の事もあります。原発を止めて電気を作る事でコストが上がると電気代も上がると思われます。一部、そんな事はないはず、東電は嘘をついている、発送電分離を直ちに行えば競争が起こって電気代は下がるなど、色々言われてはいますが、現状上がるとみて良いと思います。
この値上がりをどこまで我慢出来るかというのも一つの問題です。


筆が乗ってしまい、結構な文字数を書いてしまいました。
このテーマ、次回に続きます。お楽しみに。