これからの音楽家とは

前回の予告通り、今回はこれからの音楽家の形について思うところを書きます。

音楽に夢が無くなり、業界自体にお金が回らなくなった今、音楽を志す上でまず考えなければならないのは、如何にして表現する為の資金を稼ぐかという事に尽きます。
結局その資金は、自分自身が音楽以外の方法で稼ぐのが良いのではないでしょうか。

僕にとってこのブログはまさにその一環であり、音楽をやる事以外に文章を書く事にも力を入れて、僕に興味を持ってもらうというのが狙いです。

最近では星野源というミュージシャンがその好例です。彼は役者として大人計画に所属しながら、文筆業、SAKEROCKというバンド、さらにソロでも活動しています。

昔から、文章も書き音楽もやるという人は多かったとは思いますが、これからはその両方をより真剣に稼ぎ口として捉え、どちらかで名を上げたらもう一方にも還元出来るような仕組みを作っていく事が必要かと思います。
具体的には、ブログを書いて月間PVが5万くらいの方というのは、一日にざっと1500PVを集める訳でして。それくらいのファンがいるとライブをするときの反応や、音源を発表したときの売上にも良い影響が出てくるはずです。

二足のわらじというと、今まではマイナスのイメージがあったように思います。つまり今の例で言うなら、音楽もやって本も出して一体どっちが本業なのか分からない、というようなイメージです。
しかしこれからは、この二足のわらじ的な事をよりポジティブに考え、文章を書いて得た資金を音楽に使い、音楽で得た資金をまた文章を書く為に使うという循環を自分で作り出す事が大切なのではないでしょうか。

また、音楽に関しても大手のレーベルに頼らずに自分でレーベルを作ったり、ustreamやニコ生を使って生の動画を配信したり、一昔前では考えられないような事が全て自分で比較的容易に出来るようになっています。


何点か思うところを書きましたが、一番言いたい事は「ライブで動員を増やして、CDを手売りして、有名になってメジャーデビューってもう古くね?」って事です。
このご時世で100万枚売ってやりたいという野望をお持ちの方は、逆にそれくらい堅実にやる必要があるかも知れません。しかし音楽をやって、好きな事をやって必要な収入を得るという事を考えた時に、やり方は色々あります。
とは言え、そうやって収入を得ていない僕が言うのも説得力がありませんが。

ただ、今の世の中を考えると、「ロックスターに俺はなる」も「海賊王に俺はなる」も、どちらも同じくらい夢物語に聞こえます。その幻想に皆が醒めた時にこそ、改めて音楽の芸術としてのステップアップもあるように思うのは僕だけでしょうか。

何にせよ、芸術性の高い音楽が売れるようになるには、稼ぎ方も含めて、色々な変化がまだまだ必要だと思っています。その為に、どこかで貢献できるように、何かをし続けますよっと。