津田大介「ウェブで政治を動かす!」を読んで

ツイッター用に各章を140文字に要約しました。
感想などは後ほど書きたいと思います。


ウェブで政治を動かす! (朝日新書)

ウェブで政治を動かす! (朝日新書)


1章 政治的無関心は何を引き起こすのか

現在行われている各省庁の審議会などは、あらかじめ方向性の決められたお手盛りの会議である事が多い。こういったクローズドな場の透明性を確保し、オープンガバメントを実現する事が重要。官僚と政治家の意識改革が必要ではあるが、問題点を明確に指摘する事で、政策は変わる可能性がある。


2章 ウェブでつくる新時代のデモ

東日本大震災原発問題によって「政治的無関心」と言われていたわれわれの意識に変化が。官邸前デモの動員はソーシャルメディアや口コミが中心。中東ではソーシャルメディアが革命を起こすきっかけを生み出した。ネットの発達によって、政治家は僕たちの声に耳を傾けざるを得ない状況になった。


3章 ソーシャルメディア+マスメディア=?

ウィキリークス」の創始者アサンジは、多様な視点の提供、拡声器、ネタ元・情報源、この三点をソーシャルメディアの役割と定義した。検証はマスメディアが行う。ベルトコンベア式の情報の流れから、旧来のメディアの外にいる人たちによるボトムアップ式のジャーナリズムに変わりつつある。


4章 ネット世論を考える

その「匿名性の低さ」によってソーシャルメディアから届く意見は、ある種の真実味を持つ。ソーシャルメディアがもたらした最大の恩恵は、政治家達の尻を直接叩けるようになった事。現状の「ネット世論」の影響力は限定的なものだが、政治とネットの関わりは確実に深くなってきている。


5章 ネット選挙にみる次世代の民主主義

行政情報がオープン化し、ネット上に共有された様々な情報をわかり易い形で整理する事で、政策ベースで候補者を選びたいと思う国民が増えるはず。ただ、選挙に依存することなく議員や官僚に対して「洗練された民意」を直接届けていくための仕組みが必要。つまり、選挙制度の変更が不可欠である。


6章 政治家のソーシャルメディア利用術

政治家がソーシャルメディアを利用する理由は以下の6つ。自らの活動、国会状況の報告・告知。政治信条のアピール。有権者とのコミュニケーション。内部の人間しか得られない情報を元にした、報道に類する行為。市民の反応の調査など。日常的な報告や雑感。しかし、対応を誤り「炎上」する事も。


7章 問われるソーシャルメディアリテラシー

維新の会・橋下代表はマスメディアとネットの特性を良く理解しており、メディアの報道姿勢をバッサリ斬る事も。ソーシャルメディアは政治家にとって、失言が報道されたときの対抗策として有用なツール。議員の失言ばかりメディアで注目される状況が変わらなければ、「ウェブ動」は夢に終わる。


8章 きみが政治を動かす

政治家は本来的に「媒介者=メディア」の役割を担う。ソーシャルメディアで政治家が発言する事が、そのメディア性を急速に高めている。また、議員バッジをつけた人が政治家とは限らない。ソーシャルメディアを通じた行政のオープン化は“バッジなき政治家”を生み出す事に大きく寄与するだろう。


終章 ガバメント2.0が実現する社会へ

ソーシャルメディアによる“革命”の大きな一要素にトライ・アンド・エラー革命がある。試行錯誤のコストをゼロに近づける事が出来る。行政や政治家はこの恩恵を利用すべき。市民に対する情報公開を積極的に行いオープンガバメントを推進する事は、政策中心の政治を実現するための重要なカギ。